長崎市平和宣言
8月6日の広島平和記念式典、9日の長崎平和祈念式典の新聞記事を読みました。核兵器の廃絶に向けた熱い訴えを聴くことができました。今号は、長崎市長が「平和宣言」において訴えておられるところを紹介することにいたします。
長崎市長の宣言は「目を閉じて聴いてください」から始まり、ついで詩の朗読があり、そのあと熱い呼び掛けの言葉が続きます。
「原爆は『人の手』によってつくられ、『人の上』に落とされました。だからこそ『人の意志』によってなくすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、私たち一人一人の心の中です。」
「今、核兵器を巡る世界情勢はとても危険な状況です。核兵器は役に立つと平然と公言する風潮が再びはびこり始め」「世界から核兵器をなくそうと積み重ねてきた人類の努力の成果が次々と壊され、核兵器が使われる危険性が高まっています。」「核兵器がもたらす生き地獄を『くり返してはならない』という被爆者の必死の思いが世界に届くことはないのでしょうか。」
「そうではありません。」
「一昨年の核兵器禁止条約の成立にも市民社会の力が大きな役割を果たしました。私たち一人一人の力は、微力ではあっても、決して無力ではないのです。」
「世界の市民社会の皆さんに呼びかけます。戦争体験や被爆体験を語り継ぎましょう。戦争が何をもたらしたのかを知ることは、平和をつくる大切な第一歩です。」
「国を超えて人と人との間に信頼関係をつくり続けましょう。小さな信頼関係を積み重ねることは、国同士の不信頼による戦争を防ぐ力にもなります。」
「人の痛みを分かることの大切さを子どもたちに伝え続けましょう。それは子どもたちの心に平和の種を植えることになります。」
「平和のためにできることはたくさんあります。あきらめず、そして無関心にならずに、地道に『平和の文化』を育て続けましょう。」
わたくしは、この長崎市長の宣言文からおおきな励ましを与えられました。